地域の将来像を実現するための目標と施策
計画実現のための達成目標
地域の将来像ごと設定した代表指標とその10年後の達成目標は次表のとおりである。
代表指標 | 達成目標 | 備考 |
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治水や治山で自然と共存する地域 | ||
治水安全度 | 赤倉地区で50年に1度の洪水を安全に流せるようにする。平成30年度達成 | 現況:5年に1度 |
内水排水能力 | 50年に1度の洪水時でも赤倉温泉地区の内水を排除できるようにする。 | |
清流を守り、育て、活かす地域 | ||
アユの放流量 | アユの放流量50%増を目指す。(対26年度比) | H26:3,500kg |
アユの漁獲量 | アユの漁獲量50%増を目指す。(対26年度比) | H26:23,111kg |
川を知り、川に親しむ地域 | ||
中学生以下の最上小国川のイベント参加者数 | 参加者数年間8,000人を目指す。 | H26:5,215人 |
地元ブランドで活性化する地域 | ||
新特産品目数 | 農林水産物の新たな特産品3品目を目指す。 | 産出額5,000万円を超える品目 |
新商品開発件数 | 地域特産品の加工品開発10件を目指す。 | 6次産業化 |
おもてなしの心で癒す地域 | ||
地域内の観光者数 | 観光者数 年間150万人を目指す。 | H26:93万人 |
※上記の達成目標のほか、計画の中間年となる5年後の目標も設定し、達成状況を検証する。
目標達成のために取り組む施策
最上小国川流域の地域の将来像を実現するため、次のような施策について関係者が連携して取り組む。
「治水や治山で自然と共存する地域」を実現するための施策
最上小国川の治水対策として環境にも配慮した新しいタイプの流水型ダムの建設をはじめ、最上小国川の河川整備や赤倉地区の内水対策を進める。
これらのハード対策とあわせて、最上小国川の状況をリアルタイムで把握し提供するシステムの整備(ライブカメラ)、超過洪水に対する避難訓練や水防訓練など防災意識の向上に資する取組みを行う。
また、計画的な保安林の指定を進め、治山事業により森林のもつ水源かん養機能、土砂流出・崩壊防止機能等の維持向上を図る。
「清流を守り、育て、活かす地域」を実現するための施策
アユ増殖のため、水源井戸の整備、中間育成施設の整備、魚道の改修・修繕等のハード対策とあわせて、中間育成技術者の確保・育成を行う。
また、清流を守るため、渓畔林や水辺林の整備、間伐等の森林整備、合併浄化槽の整備や農薬等の低減の取組み拡大を進めるとともに、河川工事における濁り対策等の環境対策を行う。
なお、流水型ダム建設に伴う流域環境への影響を確認するため、水質調査、魚類調査等の環境モニタリングを継続して実施する。
「川を知り、川に親しむ地域」を実現するための施策
全国的に有名なアユをはじめ、最上小国川の自然や動植物などを活かし、住民参加によるイワナ・サクラマス等の産卵場造成、従来から開催しているアユ釣り教室やアユ祭り、川魚のつかみ取り大会や放流事業の拡充を図るとともに地域内イベントの連携を行う。
また、アユ釣りスポットをはじめとする最上小国川へのアクセス改善のため、進入路等の適切な維持管理を進める。
「地元ブランドで活性化する地域」を実現するための施策
アユ加工品の開発をはじめとした最上小国川流域の農林水産物を活用した新商品開発、販路拡大等の6次産業化を進めるとともに、流域の特徴を活かした農産物のブランド商品の開発を推進する。
また、地域特性を活かした再生可能エネルギー活用の先進地域として、木質バイオマスの利活用に取り組む。
「おもてなしの心で癒す地域」を実現するための施策
癒しを提供する場の充実のため、共同浴場とふかし湯の改修整備、遊歩道整備、川への進入路及び駐車場の整備を進めるとともに、流水型ダム周辺整備として良好な景観と親水空間の創出を図る。
また、高速交通の玄関口となる舟形インターチェンジ周辺に物販及び情報発信する施設の設置について検討することとする。
これらのハード対策とあわせ、新たな観光サービスの販売支援や朝市などのイベントを活かした温泉地の魅力向上の取組みを推進する。